松阪ファームHOME > COBBブロイラーマニュアル >[.防寒対策について

COBB500ブロイラーマニュアル

[.防寒対策について

[−1.鶏の低温環境下の生理的反応
  1. 体温調節機能の発達
  2. 雛の体温調節機能は、2〜3週間しないと成鶏の基準に達しません。

    体温調節機能の発達

    ひなの体温ー環境温度は当初5日間38〜39℃、以後20〜26℃(RAN−DALL、1943)

  3. 鶏の適温帯
  4. 換羽の終了した鶏が円滑な生理現象(代謝)と物理的な調節が無理なく行われる温度帯(快適温度帯または熱的中性圏と言います)は、18℃内外といわれています。

  5. 環境温度の下降と体熱生産量
  6. 環境温度が低下すると体温を保持するために、代謝活動の増進や飼料摂取量が 増加しますが、体熱の放散に対して生産が追いつかなくなると、体温の下降が 避けられなくなり、限界を超えると凍死が起こります。

  7. 低温に対する耐性と致死温度
  8. マイナス23.3℃という極端な温度での試験結果では、日令が若いほど短時間で致死しました。

    -23℃に対するひなの日令別生存時間 (MORENG and SHAFFNER,1951)

暑気や寒気にかかわらず、孵化後の雛は体温調節機能が充分発達するまでに日数を要することから、その間充分な保温を行うことが必要です。

[−2.防寒対策の実際
  1. 天気予報に注意
  2. 寒冷による生産性の被害を最小限に抑えるためには、天気予報をテレビ、ラジオ、 新聞、インターネット等で常に情報収集し、防寒対策の準備を早めに進めておくことが必要です。

    冬の気圧配置は、シベリア大陸に高気圧、北海道東方海上やアリューシャン方 面に低気圧があり、いわゆる西高東低となり、この高気圧から低気圧に向かって吹き込む風が北西の季節風で、強く吹くときは、日本海側は雪、太平洋側は晴れて乾燥する状況が冬の典型的な気候です。

    冬の天気図
    冬の天気図

    大陸にある優勢な高気圧から北西の季節風が吹き出すと、寒さが厳しくなる。日本海側は雪が降り続き、太平洋側は晴れて乾燥する。北海道近海で低気圧が発達するときは、北日本を中心に暴風雪、本州南岸沖を発達した低気圧が通ると太平洋側で大雪となりやすい。

  3. 冬日と異常低温注意報について
    1. 冬日
      • 冬日は、1日の最低気温が0℃未満の日のことで、過去の年間平均日数を見ると、意外に多いものです。
      • 最適温度を目標に、しかも換気に留意した防寒処置を実施して下さい。 (\-16.「冬日の年間日数」をご参照下さい)
    2. 異常低温注意報
      • 異常低温注意報は、各県毎にその基準が作成してあります。
        この注意報は、急激な温度の低下に関するものです。貴方の地域の注意報の内容を調査しておいて下さい。
      例えば、札幌地方;

      (イ) 1〜4月は最低気温が平年より8℃以上低いとき

      (ロ)5〜10月は平均気温が平年より5℃以上低い日が2日以上連続するとき。

      例えば、東京地方;

      (イ) 冬期は最低気温が氷点下7℃以下のとき(但し、多摩西部は氷点下9℃以下のとき)

      (ロ) 夏期は平均気温が平年よりも5℃以上低い日が3日続いたあと、さらに2日以上続くとき

      急激な温度の変化に対応できるように、常々防寒対策の準備をしておいて下さい。

  4. 防寒対策の具体策
    1. 風対策
      1. 隙間風を防ぐ
      2. 隙間風は、舎内の温度むらをつくり、雛の居住区域が制限されます。隙間風の侵入部分は恒常的な目張りを施して下さい。

      3. 寒風による熱の流出を防ぐ
      4. a.防風柵を設けます

        防風柵

        b.防風林を設けます(針葉樹)

        防風林
    2. 断熱効果を高めます
      1. オープン鶏舎
      2. a.風の強い場所の一重カーテン鶏舎の内側にビニールを張り、二重カーテン風にします。

        b.風が比較的穏やかな場所の一重カーテン鶏舎では外側にビニールを    張り、二重カーテン風にすることもできます。

      3. ウインドレス鶏舎
      4. a.断熱材のつなぎ目に目張りをします。

        b.内壁にアルミ箔を貼ります。

        c.内側にビニールシートを張り、空気層を作ります。

    3. オープン鶏舎の例
      1. 導入時(図1)
        • 外気の影響を少なくするために、北側、山側にはカーテンの内側・外側にビニールを張ります。(内ビニール・外ビニール)
        • 内ビニールとカーテンとの間隔を約5cm取ると断熱効果が高まります。
        • 南側には、カーテンの外側に外ビニールを張ります。
        • 舎内は、保温する空間を小さくするためにビニールで囲います。(保温ビニール)この際、ビニールの裾を20p以上余します。
        図1:導入時
      2. 1〜7日令(図2)
        • ガードを南側に広げます。
        • ガード拡張と共に保温ビニールも広げます。
        • ブルーダーの高さを調整します。
        • 換気は、保温ビニール下部の開閉によって行います。
        1〜7日令(図2)
      3. 8〜14日令(床面の約半分を使用する時期の状態)(図3)
        • ガードを北側に広げます。
        • 換気は、カーテン上部の開閉によって行います。
        • 保温ビニールを巻き上げます。
        • ブルーダーの高さを調整します。
        8〜14日令(床面の約半分を使用する時期の状態)(図3)
      4. 15〜35日令(図4)
        • 保温ビニールは外します。
        • ガードは壁際に移動させます。(残す場合が多い。)
        • 送風ファンがあれば、上部空気カクハンの為に数台使用します。
        • カーテン上部の開け幅は、天候・外気温・舎内状況によって調整します。
        15〜35日令(図4)
      5. 36日令以降(換羽が完了し、換気重点の時期の状態)(図5)
        • カーテン上部の開閉は、天候、気温、舎内状況を確認しながら適宜対処します。
        • 外ビニールは下部で二重になるよに折り曲げておきます。
        • 内ビニールは残しておくと便利です。(強風時のクッション)
        36日令以降
    4. ウインドレス鶏舎の例
    5. 断熱の程度と密閉度により異なりますが、ビニールで囲うことは大変効果があります。

      1. 入雛時(図6)
        • 舎内をビニールで囲います。(ビニールの裾を20p以上余します。)
        • 保温状態によって囲いの大きさを調整します。
        • 入気口は目張りをします。
        入雛時
      2. 1〜7日令(図7)
        • ガードを排気側に広げます。
        • ガード拡張と共に保温ビニールも広げます。
        • 換気は、保温ビニール下部の開閉によって行います。
        • 3日令からは上部入気口の目張りを徐々にはがします。
        1〜7日令
      3. 8〜14日令(床面の約半分を使用する時期の状態)(図8)
        • ガードは入気口側に広げます。
        • 入気側の保温ビニールを巻き上げます。
        • 排気側の保温ビニールは外します。
        8〜14日令
      4. 15日令以降(図9)
        • 入気側のビニールを外します。
        15日令以降(図9)
cobb500ブロイラーマニュアル

先頭へ戻る