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COBB500ブロイラーマニュアル

Y.換気管理について

Y−5.換気システム紹介

ここでは海外で普及している横引き換気と縦引き換気、クーリング機能を併せた換気システム鶏舎の事例をご紹介します。

  • 近年の育種改良が進んだ高産肉鶏には、換気の重要性が増しています
  • 最近は換気設備も改良・改善が図られ、性能も向上しています

【海外の鶏舎】

* 横引き換気と縦引き換気、クーリング機能設備を備えています。


  1. コンビネーション換気システム鶏舎
    • 鶏の日令や季節に対応するために、横引き縦引き換気クーリングシステムを併せ持った鶏舎で、舎内環境の調整が容易に出来ます。

    【鶏舎模式図】

    鶏舎模式図
    1. 横引き換気状態(側面入気口の使用)
      • 主に入雛から換羽終了前後の育雛期で運用されます。総換気量が少なく、鶏に直接風を当ててはいけない時期や環境改善(最低換気)に利用します。横引き換気の利点は、入気側と排気側の温度差が少ない事です。

      側面入気口: 壁面の高い位置に設置された入気口

      側面入気口: 壁面の高い位置に設置された入気口
    2. 縦引き換気状態(両側面入気口・妻側換気扇の使用)
      • 必要換気量が増加した換羽終了前後から出荷までの期間で運用します。但し、入気面積と換気扇の稼動台数は、日令及び舎内温度によって調整します。
      • 換気量は増加しますが、鶏の位置での風速は低い状態です。
      鶏舎模式図
    3. 縦引き換気状態(クールセル入気口・妻側換気扇の使用)
    • (2)同様に必要換気量が増加した換羽終了前後から出荷までの期間で運用しますが、 特に必要換気量の増加と鶏体に風を直接当てて体感温度を下げる際に効果的な運用方法です。 又、酷暑時期(鶏舎内28℃以上)は、クールセルへの散水により入気温度を下げます。
    • 風速をつけて、鶏の体感温度を下げ、暑熱ストレスを軽減します。
    • 鶏舎模式図
  2. 入気・換気方法
    1. 横引き換気状態(側面入気口の使用)
      1. 入雛から換羽終了前後の育雛期では横引きで換気を行います。鶏の状態、舎内温度をよく確認することが大切です。
      2. 鶏舎側面の入気口から入気し、鶏舎壁面の換気扇で排気します。エアキャノンの活用は、舎内空気の攪拌に有効です。(最低換気)
      3. 換気扇は雛の日令や舎内温度を考慮して、タイマーや温度センサー制御で間歇運転または、連続運転させます。
      4. 側面入気口は、換気時に発生する鶏舎内の静圧(陰圧)によって開口幅(入気量)が調整されるものを使用します。
      5. ※ メーカーによっては、鶏舎の両側面から入気して屋根の換気筒から排気する方法もあります。この方法は海外では寒冷地において横幅が広い鶏舎に採用されています。

    2. エアキャノン(入気口)とタイマー、温度センサーを使った最低換気の方法
      1. 設置可能な鶏舎構造
        • 横引き換気扇の有る縦引きトンネル鶏舎(コンビネーション換気鶏舎)
        • 横引きのウインドレス鶏舎(但し、合掌作りで天井を持たない鶏舎)
        • 縦引きトンネル鶏舎(開放鶏舎の改造型)
        • シャッターの有る排気ファンを妻側に設置している開放鶏舎(2台以上必要)
        • ※ 90mを超える長い鶏舎の場合、手前と奥の温度差が大きくなります

      2. 必要な換気扇能力
        • 最低換気の第一段階--
          鶏舎の空気を8分に1回交換出来る能力を持った換気扇
          鶏舎容量÷8=必要換気能力
        • 最低換気の第二段階--
          鶏舎の空気を5分に1回交換出来る能力を持った換気扇
          鶏舎容量÷5=必要換気能力
      3. エアキャノン(入気口)の設置方法
        • 直径50〜65oのポリ塩化ビニールパイプを準備します。
        • 設置する本数を決めます。
          鶏舎長さ÷3m+8本(四隅に各2本づつ設置)
        • 設置は、横引き、縦引きで異なります。(例1,2をご参照下さい)
          縦引きは、左右千鳥に取り付けます。

        例1)横引き換気扇のある縦引きトンネル鶏舎

        例2)縦引き鶏舎に取り付けた場合 

      4. エアキャノンの作成
      5. a. パイプを76cm以内で切ります。(あまり短くしないで下さい)

        b. 130Rのエルボーで20〜30cmに切ったパイプと繋げます。

      6. エアキャノンの取り付け
      7. エアキャノンの取り付け

        軒下の壁板にホルソーなどで穴をあけパイプを通します。屋根に沿った角度で取り付けて下さい。 入気の進行方向に障害物がある場合避けて下さい。全体を下げるか、角度を調整します。 壁板の穴は、コーキング剤などで塞いで下さい。四隅に取り付ける2本は、少し離す程度に取り付けて下さい。
        注:130Rのエルボーから下のパイプは、必ず付けて下さい。横風などが鶏舎にパイプを通じて入る事を防ぐ為に必要です。

      8. 第二段階の入気口について
      9. 設定温度より高温になった時や、成長に伴う必要換気量の増加により換気扇の台数が増えた時に使う入気口は、鶏舎内の静圧(陰圧)によって開く事が出来る入気装置を設置します。

        第二段階の入気口について

        上の3台は、いずれも静圧によって入気口が開く製品です。鶏舎の外側には、フードが必要になります。(外の風に影響されないよう)

        入気装置の台数の計算

        第二段階の総換気量−(鶏舎の隙間からの入気量+エアキャノンからの総入気量)=入気装置の総入気量

        入気装置の総入気量÷入気装置1台当りの入気量=入気装置台数

        例)137mの鶏舎
        エアキャノンの本数の計算--
        137m÷3m+8本≒53本
        入気装置の台数の計算--
        866立法メートル/分(91cm換気扇3台)−(170立法メートル/分+68立法メートル/分)=628立法メートル/分
        628立法メートル/分÷70立法メートル/分(写真Bの入気量)≒9台 

      10. 風向と風速の確認
      11. 風向と風速の確認

        エアキャノンの風向は、角度で決まりますが、風速は、静圧(陰圧)で決まります。 適正な静圧で作動するように調整して下さい。冷気が暖かい空気に触れることで温度が上昇し相対湿度が下がります。 暖まり乾燥した新鮮な空気が、鶏の場所にゆっくり降りてきます。均一に入気された空気は、対流となりゆっくり鶏舎内を攪拌します。 鶏の高さでは、ゆっくり流れる程度で風を感じさせません。

        入気風速が適正 鶏舎中央まで到達し下降します。
        入気風速が遅い 入った冷気がすぐ下降し、床面を這うように排気側に流れます。
        入気風速が早い 中央部を通り反対側の壁方向に飛びます。冷気は、暖まらず排気され鶏舎の空気交換も出来ません。
      12. エアキャノンを使った最低換気の運用方法
        • 第一段階の換気扇は、サイクルタイマーと温度センサーで作動させます。サイクルタイマーは、常時ON/OFFを繰り返し鶏舎の空気性状を良好に保ちますが、温度が上昇した場合に連続運転し舎内温度を下げます。第一段階の入気口は、エアキャノンからになります。
        • 第二段階の換気扇は、温度センサーで作動させます。管理基準温度より1℃上がれば作動させます。第二段階の入気口は、エアキャノンと入気装置から入気されます。
        • 最低換気第一段階の設定(3日令頃〜)
          鶏舎内の空気性状は、換気扇停止後10分間で二酸化炭素濃度が上がり酸素濃度が減ってきます。
          1回の作動停止時間の間隔を10分間とします。(間歇換気)
          換気扇の作動時間は、20%で2分ON8分OFFを1サイクルとして連続で運転します。

          ※ 但し、冬期の夜間2分間の運転で舎内温度が大きく低下する場合は、作動時間を1分にし9分停止させても問題ありません。
          ※ 下の写真は、作動と停止を両方設定できるサイクルタイマーです。この他にデジタル式のタイマーもあり ますサイクルタイマー

          鶏の成長に合わせて基準温度が下がってきますので時間を調整しますがOFFの時間を短くして行く方がいいでしょう。

          又、温度センサーについては、基準温度より0.2℃上がれば連続運転するように設定 しておきます。
        • 最低換気第二段階の設定(14令頃まで)
          鶏舎内の温度が基準温度より1.2℃上昇すれば作動するように設定します。
          この時、第一段階の換気扇も連続運転しています。
          注:最大換気に向けての入気口を開け常時使う時期になりましたら、エアキャノンと第二段階用入気装置の口を塞いで下さい。

      換気システムの連続的な運用例

      温度が上がり続ける場合は、さらに夏場用換気扇が動き出す
      +1.5℃ 最初の夏場用換気扇が動き出す(最低換気システムは、止まる)
      +1.0℃ 最低レベルのファンに加えて第二段階のファンが動き出す
      +0.2℃ 最低レベルのファンが常時動く
      基準管理温度 ――――
      −0.2℃ 最低レベルのファンがサイクルタイマー制御で動く。
      作動時間は、 1換気サイクル中で20%の時間
      (1サイクルが5分間として、1分ON・4分OFF、10分間なら2分ON・8分OFF)
      −1.0℃ ヒーターが作動する
    3. 縦引き換気状態(両側面入気口・妻側換気扇使用の場合)
      1. 鶏舎両側面の入気口から入気し、妻側の換気扇で排気します。
      2. 入気面積と換気扇台数を調整します。
        * 換気扇は2〜3段階に温度センサー制御で運用すると効果的です。
      空気の流れ
    4. 縦引き換気状態(クールセル入気口・妻側換気扇使用の場合)
      1. 入気口は鶏舎内の入り口付近(側面)に設けます。入気面積は昇降カーテンによって調節します。(図参照)
      2. 換気扇は温度センサー制御によって運転させます。
        * 各換気扇は系統別に運用すると効果的です。
      3. クールセルシステムを導入する場合、クールセルパッドは入気口から最低60cm離して設置します。
      空気の流れ
      入気の流れ
  3. 換気の注意点
  4. ◎大切な入気風速

    • 入気風速は鶏舎内の均一な空気の流れを得るために非常に重要です。
    • 入気風速は、入気時の気圧(静圧)に大きく影響されます。
    • 入気の際に必要な風速は、鶏舎の横幅によって異なります。

    * 鶏舎に隙間が多いと、必要な入気風速が確保できません。

    【 入気風速の違いによる舎内空気の状態 】

    入気風速の違いによる舎内空気の状態
    入気風速の違いによる舎内空気の状態
  5. 換気扇の能力について
  6. 実際に換気扇を動かすと抵抗(静圧)が生じ、換気扇能力が低下します。換気扇能力の改善を図るため、取り付け位置や形状に工夫が必要です。

【 事例1.】
・換気扇能力560m3/分、静圧なし
・シャッターなし
【 事例2.】
・換気扇能力560m3/分、静圧なし
・シャッターを舎外に配置
事例 事例
◎換気能力= 100% ( 560m 3 /分) ◎換気能力= 80% ( 448m 3 /分)
【 事例 3.】
・換気扇能力 560m 3 /分、静圧なし
・シャッターを舎内に配置
【 事例 4.】
・換気扇能力 560m 3 /分、静圧なし
・シャッターを舎内に配置
・フードの外側に換気扇 (傾斜60°)
事例 事例
◎換気能力= 91% ( 510m 3 /分) ◎換気能力= 100% ( 560m 3 /分)
【 事例5.】
・換気扇能力560m3/分、静圧なし
・シャッターを舎内に配置
・フードの内側に換気扇
【 事例6.】
・換気扇能力560m3/分、静圧なし
・シャッターを舎内に配置
・フードの内側に換気扇(傾斜60°)
事例 事例
 ◎換気能力=115%(644m3/分) ◎換気能力=125%(700m3/分)

※資料提供:.ロバ−ト・バ−ンウェル(換気スペシャリスト)

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