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COBB500ブロイラーマニュアル

Y.換気管理について

Y−1.換気の目的
  1. 鶏は、飼料を食べ、卵や肉を生産する中で体外に熱を、呼気の中に二酸化炭素・水分等を排出します。さらに排泄した糞尿の分解産物であるアンモニアや、ホコリ等により、鶏舎環境が悪化してしまいます。
  2. このような中で生産性を上げるために、鶏にとってのマイナス部分を取り除き、快適な環境を作り上げる事が換気の目的です。
  3. ブロイラーが要求する空気性状を保つことが必要です。
鶏舎内の空気性状
酸素 19.6%以上 鶏舎の立地条件(高度)により空気中の酸素濃度が変わります。
別表1をご参照下さい
二酸化炭素 0.3%以下 (3000ppm以下) 通常0.03%
一酸化炭素 10ppm以下
アンモニア 10ppm以下
粉塵 3.4mg/立法メートル
湿度 50%前後(餌付けから3日間は、70%前後)

例)空気性状の変化

○ 最低換気注1時の換気扇が止まった際の影響
   最低換気時に換気扇を停止させた場合の空気性状への影響を示したものです。

0 5分後 10分後 15分後
アンモニア 15ppm 35ppm 50ppm 80ppm
二酸化炭素 300ppm 1500ppm 2600ppm 3500ppm
湿度 68% 78% 86% 97%

※ 換気扇の停止時間が長くなるにつれて、空気の性状は悪化していきます。それに伴い、鶏の呼吸・免疫システムが損なわれます。

注1:最低換気とは、空気性状を保つための換気方法です。「Y−5.換気システム紹介」をご参照下さい。

以上のことを整理すると、換気の目的は下記のようになります。

@生命の維持 鶏が正常に発育するために必要な酸素19.6%以上(空気)を供給します。
A環境悪化の修復・改善 有毒ガス(二酸化炭素、アンモニア 等)や、鶏の呼気、こぼれ水、鶏糞等からの発生水分を除去します。
B生産環境の改善 夏期における鶏体からの発生熱、水分を舎外に除去します。

別表1

鶏舎が立っている場所の高度と空気中の酸素濃度の関係
高度 減少率 酸素濃度
海抜ゼロ 0 20.5 - 21.0 %
457m 3.5 % 19.8 - 20.3 %
610m 5.1 % 19.5 - 19.9 %
762m 8.1 % 18.9 - 19.3 %
1,219m 11.2 % 18.2 - 18.6 %
1,829m 16.6 % 17.1 - 17.5 %
※高度762m以上では、空気中の酸素濃度が19.6%に達しません。
Y−2.換気の考え方
  1. 換気量は多ければ良いというものではありません。冬期などに過度の換気は、せっかく暖まった鶏舎内の温度を低下させ、かえって生産に悪影響を与えます。
  2. 鶏の環境に変化を与えるものを、次のように2つに分けて換気の最低、最高量を検討します。
  • 化学的変化を与えるもの(空気の汚染要因)
    • 呼気として出る二酸化炭素
    • 糞尿等の分解で発生するアンモニアガス
    • 浮遊粉塵など
  • 物理的変化を与えるもの(空気性状の変化要因)
    • 熱(鶏より発生する熱、外部からの侵入熱等)
    • 水分(給水器よりのコボレ、鶏より発生するもの等)

注)熱や水分については、季節(夏・冬)などにより考え方が異なります

Y−3.換気量の決め方
  1. 温度の影響
    1. 熱死の発生
      • 春から夏にかけて昼間、鶏舎内の温度が著しく上昇し、一部の鶏に熱死が現れることが観察されます。
      • これは鶏が出す体熱と、太陽の日射により舎内に侵入した熱が舎外に排出されずに停滞し、高温高湿度で鶏の体熱と水分の排出が追いつかないためです。
    2. 熱死対策
      1. 陰圧鶏舎の場合、換気量を増加させ、舎内の空気を入れ替えます。
      2. 遮光ネットや断熱材を使用して、舎内への熱の侵入を防ぎます。
      3. 舎内に移動式大型送風機を持ち込み、等間隔に設置し鶏の高さに風を送ります。
      4. 気化冷却を応用したクールセルや、細霧システムで舎内温度を下げます。
        (Z-3.「防暑対策の実際」をご参照下さい)
    3. 鶏舎内の熱収支
    4. A.熱の増加 B.熱の損失
      1.鶏の顕熱 1.換気による損失
      2.天井・隔壁からの侵入熱 2.天井・隔壁からの損失
      3.人工的な熱 3.床面よりの損失
        4.水分の気化熱
      A−B>0:舎内温度が上がる A−B<0:舎内温度が下がる
    5. 鶏舎内の熱収支に関与する要因
    6. 前記(3)のA・Bの各項目に影響する要因
      (A−1) 気温、飼料成分、日令、飼育環境
      ( A−2) 鶏舎構造(断熱等)、立地環境条件
      ( A−3) 照明器具、加温装置
      ( B−1) 換気量、外気温
      ( B−2・3) 鶏舎構造(断熱等)、立地環境条件
      ( B−4) 飲水器からのコボレ水、舎内での噴霧、糞尿、呼気、加温

      * 鶏は温度環境に非常に影響を受け易いので、冬期の防寒対策や夏期の防暑対策を考える上で、上記の要因には充分注意します。

    7. 鶏舎内の発生熱(舎内温度を上昇させる要因)
      1. 鶏からの発生熱
        • 鶏が体外へ出す熱エネルギーとは、飼料摂取から得たエネルギーから、採食・飲水行動、体温維持等の日常行動や、肉を生産するのに用いた部分を除いた残りのエネルギーです。これは飼料の品質や、周囲の環境状態に影響を受けます。
        • この発生熱については、全てが環境温度を直接上昇させる熱(顕熱)ではなく、 一部は呼吸の際に出る水分の気化に伴って発生した熱(潜熱)もあります。
        • 舎内を暖める顕熱の割合は、温度が低いほど多く夜間より、活動している昼間のほうが大きくなります。
      2. 外部からの熱の侵入
        • 侵入熱としては、太陽の日射が挙げられます。これは屋根・側壁の材料の種類や断熱材の有無、断熱材の種類などに大きく左右されます。
      3. 照明器具による発熱
      4. 例)60W電球の発熱量(1W=0.86cal、放熱率87%)
              60×0.86×0.87=44.9cal / 時

  2. 水分の影響
    1. 水分の発生源
      1. 糞尿や呼気など鶏の代謝産物
      2. ○ これらの水分は、鶏の日令、体重、飼料、温湿度などに左右されます

      3. 給水器などからの蒸発水分、コボレ水
      4. ○ これらだけでも、舎内排出水分の10〜15%に達します。
        ※ ニップルドリンカーでは、蒸発水分が少なくなります。
        ○ 日常の飼育管理によってもその量が大きく左右されます。特に水コボレは舎内環境を悪化させるので、きめ細かい対応が必要です。

      【49日令までのブロイラーから発生する水分量の概算】
                        生涯(49日令) 
      体重 3.2kg
      要求率 1.90
      飼料量 6.08kg
      飲水量(餌×1.8) 10.9g
      鶏の水分(体重の75%) 2.4g
      発生水分量(1羽当たり) 8.5g
      発生水分量(10,000羽当たり) 85.0d
    2. 鶏舎内の水分が増減する要因
    3. 水分の増加 水分の減少
      1.鶏の呼気としての排出 1.換気による除湿
      2.糞尿よりの発生 2.糞尿除去、清掃等による舎外排出
      3.給水器からの蒸発水分  
      4.給水器からの水コボレ  
    4. 冬期の除湿
      • (1)、(2)から、換気量が絞られる冬場では舎内水分の除去が問題になります。
      • 舎内外の温度差が大きい程、除湿の効果が大きくなります。
      • 断熱構造を良くすると舎内水分を排出する為の換気量が少なくなります。結果的に室温が高めに保たれ、飼料効率をはじめ生産性全体が向上します。
  3. アンモニアガスの影響
    1. アンモニアガスの発生源
      • 一般的にアンモニアガスは空気中には殆ど無く、鶏舎内では糞尿や残餌中の細菌による二次的分解により発生します。
      • 舎内温湿度を含めた日常の管理状態(水コボレ、飲水量、床面管理、換気等)により舎内での発生が大きく左右されます。
    2. アンモニアガスの鶏体への影響
      • アンモニアガスが鶏舎内で高濃度に発生し、鶏が長時間これに曝されると呼吸器が冒され、疾病の誘発原因となります。さらに飼料摂取量の減少とそれに伴う増体量低下の原因ともなります。
      • 冬など換気量の抑え気味な時期には、日常管理は特に入念に行い、発生を少なくするようにします。
      • 舎内濃度は10ppm以下が望ましいです
    アンモニアガス濃度の影響
    空気中の濃度 雛に及ぼす影響
    10ppm 影響なし
    20ppm以上 呼吸器病発生の原因
    50ppm以上 眼疾発生(角膜、結膜炎)
    75ppm以上 発育不良
    ※ 人 の 臭 覚  
    5〜 7ppm アンモニア臭を感じます
    25〜30ppm アンモニア臭を強く感じます
    50〜60ppm アンモニア臭に耐えられる限界です
  4. 二酸化炭素ガスの影響
    1. 二酸化炭素ガスの発生源
      1. 鶏が飼料を食べ、エネルギーやタンパクとして利用した結果、最終排泄物として呼気に出てくるものです。
      2. 育雛期における暖房用ガスの燃焼により出ます。
      3. ※ 新鮮な空気中には通常0.03%含まれており、鶏舎内で二酸化炭素が増加することは、空気の汚染を意味します。
        (空気の入れ替えが行われていない状態で酸素濃度が減少しています)

    2. 二酸化炭素ガスの鶏体への影響
    3. 鶏舎内の二酸化炭素濃度が高くなると、以下のような現象が見られます。

      1. 活発さがなくなる
      2. 採食、飲水量の低下
      3. 脱水症の発生増加
      4. 増体の低下
      5. 後半でのポックリ、腹水症の増加
    4. 鶏舎内から発生する二酸化炭素
      1. 外気の温度が低い時期の方が、体温を奪われるのでエネルギーを多く放散し、二酸化炭素の発生も多く、昼間は夜間に比べ鶏がよく活動するので二酸化炭素を多く出します。
        • 昼間 0.6〜1.0g/時/体重kg
        • 夜間 0.4〜0.7g/時/体重kg  (H.Ota、Parro&Pringleより)

        【二酸化炭素排出のための計算例】

        ○ 冬期の日中を想定、10,000羽の収容鶏舎において舎内の二酸化炭素濃度を0.3%以下に保つための必要換気量
          (平均体重1.53kg、二酸化炭素発生量1.0g/時/体重kg)

      2. 育雛期に使用する温源用のブルーダーにプロパンガスを使用したときはプロパンガス1kgの燃焼に対し、2.75立法メートルの二酸化炭素が発生します。
Y−4−1.具体的な換気方法
入・排気を含め、鶏舎内で如何に淀みのない 均一な空気の流れを作り上げるかがポイント!
  1. ウインドレス鶏舎(横引き)での換気方法
    • 全ての換気を人工的に行うため、農場の基本的な考え方を鶏舎設計に盛り込んで建設を行えば、一年を通して快適な状態を作り上げる事ができます。
    • 管理を間違えると悪い環境状態を作り出す恐れがありますので、運用には注意が必要です。運用を変えるときは慎重に行い、状態が悪くなったら必ず原点に戻します。
    • “隙間風”は舎内における風向のコントロールを難しくさせ、運営上の最大の問題点です。隙間風が生じる箇所は完全に塞いで下さい。

    【 具体的な換気量の試算 】

    1. 基準換気量
    2. ウインドレス鶏舎での必要換気量は、外気温と雛の体重などの変化に合わせて調節します。

      【基準換気量】※外気温度5〜30℃の条件下
      外気温℃ 5 10 15 20 25 30
      体重1kg当たりの
      必要換気量(立法メートル/分)
      0.030 0.045 0.060 0.080 0.110 0.130
    3. 必要換気量の決定方法
      1. 必要総換気量の計算方法
        • 収容羽数 × 平均体重 = 舎内生体総重量(kg)
        • 舎内生体総重量 × 基準換気量 = 必要総換気量(立法メートル/分)
        • 必要総換気量 ÷ 換気扇台数 = 1台当たりの換気量(立法メートル/分/台)

        1台当たりの換気量を決定後、その換気量を得るためのボルト(V)、又は周波数(Hz)で換気扇を運転します。

      2. 必要換気量の計算例
      3.   条件)外気温10℃、平均体重2kg、収容羽数10,000羽、換気扇台数10台

        • 舎内生体総重量:2kg/羽 × 10,000羽 = 20,000kg
        • 必要総換気量:20,000kg × 0.045立法メートル/分/kg = 900立法メートル/分
        • 換気扇1台当たりの換気量:900立法メートル/分 ÷ 10台 = 90立法メートル/分/台

        *舎内で換気ムラができないように換気扇を動かします。
        但し、換気扇の回転数を極端に落とすと、舎外の風の影響を受けて必要換気量が得られない恐れや、モーターを損傷する危険があります。

        * 換気扇の能力や特性を調べ、1台の最低換気量を決めて下さい。

    4. 舎内空気の流れの調節
      • 舎内の総換気量が決まったら、次に舎内に引き入れた空気の流れが重要 です
      • 入気口の調節により、新鮮な空気が舎内にムラなく流れ、ホコリや有毒ガスなどを排出するような空気の流れをつくります。
    • 雛に直接風が当たらないようにして下さい。(夏場以外)
    • 雛の日令、季節、舎内環境等による換気扇の運転状況に合わせ、入気口の開閉場所と開閉度合いを調整します。流入する空気のスピードと方向を調整して、舎内に換気ムラが発生しないようにしましょう。

    ○鶏に対する風の影響と管理基準温度

    コッブ500ブロイラーについて(育雛〜出荷まで)
    日令 管理基準温度 風速
    1〜 7日令 32〜29℃(静止空気) ほとんど空気を動かさない
    8〜14日令 28〜26℃(静止空気) ほとんど空気を動かさない
    15〜21日令 26〜24℃(体感温度) 0.5m/秒以下
    22〜28日令 24〜22℃(体感温度) 1.0m/秒以下
    29〜35日令 21〜19℃(体感温度) 1.0m/秒以上
    36〜 出荷 19〜18℃(体感温度) 1.0m/秒以上
    • 静止空気とは雛に直接風を当てないようにすることを指します。   風速は、夏期を除き鶏体に直接当てても鶏が嫌わない速さです。    14日令以降は常に、体感温度を考慮しなければいけません。 3m/秒以上の風速は、経済的にも鶏にも良い影響をもたらしません。
    • 体感温度につきましては、「Z.防暑対策について」をご参照下さい。

    * 換気量は満たされても舎内の空気の流れにムラがあると、雛の体重にバラツキが生じたり、呼吸器症が発生したりする場合がありますので注意しましょう。

  2. オープン鶏舎での換気方法
  3. オープン鶏舎における成功の可否は、その向きによります。一日の内で最も気温が上がる時間帯に、鶏舎側面から太陽光が差し込まないように、建設する必要があります。

    1. 温度差を利用しての自然換気となります。
      • 鶏舎設計面では軒の高さ、屋根・天井の断熱構造やカーテンの取り付け位置がポイントとなります。
      • 運用面ではカーテンの開閉操作がポイントです。位置や入気幅、風の方向・速度、鶏舎内外の温度差で調節します。
    2. カーテン操作技術
      • 朝、風の向きをチェックして、風下側のカーテンを最初に開けます。
      • 舎内の空気交換を改善し、舎内に入る風速を上げるためには、風上側のカーテンを風下側で開放した分の25%だけ開けます。
      • 舎内の空気交換を緩やかにし、舎内に入る風速を弱めるためには、風上側のカーテンを風下側の4倍開けます。
      • 鶏の高さでの風速を最大にするには、両サイドのカーテンを同じだけ、可能な限り開けます。
      • 14日令までは、舎内の空気を入れ替えるためにカーテンを開けるべきですが、雛もしくは床面の高さでの風速はつけないようにします。最初14日間で、雛へ風を当てると、寒がらせてしまいます。その結果、採食・飲水量の低下を招き、熱産生のためにエネルギー消費量を増大させてしまいます。

      鶏の高さでの風速の改善

    3. 秋口〜冬場の換気
      • 入気された冷たい空気が直接鶏体に当たらないように配慮して下さい。隙間風をつくらないことや、入排気の流れを作り出すことが重要になってきます。
      • 冬場は舎内温度を保つために、鶏舎が密閉気味になり易いです。過剰水分、アンモニアガス、二酸化炭素ガスの除去が必要です。昼間の温度の高い時には積極的に換気すると同時に、床面の乾燥に努めて下さい。

      ※ 夏場に付きましては、「Z.防暑対策について」をご参照下さい。

Y−4−2具体的な換気管理
  1. 最低換気管理の考え方 〜間歇換気〜
  2. 寒冷期における換気は、舎内温度を低下させないようにすることが重要です。例えば、常時換気扇を低速で回転させる換気は、入気速度が低く、鶏を寒がらせてしまいます。

    入気風速が低い場合 結果として・・・
    ・ 床面の悪化→腹冷え
    ・ 鶏の活発さがなくなる
    →飼料摂取量の低下
    ・ 飼料から得たエネルギーが 体熱産生にまわる
    →要求率の悪化


    • 1週令を過ぎた辺りで、ポックリが出始めている場合、換気不足が疑われます。
    • その場合、入気口を開けたり換気量を増やしたりして、必要な換気量を確保しましょう。
    • そのまま放っておくと、後に呼吸器系疾患や大腸菌症等を誘発し、減耗が増加してしまいます。

    横断換気の理想的な設計

    換気を間歇的に行うことで、 寒冷期でも舎内温度を下げずに、 環境を適正かつ均一な状態に 近づけることが可能です (間歇換気)。



  3. 間歇換気の効果
    • 天井付近に溜まった暖気を対流させることで、効率的な熱エネルギーの使用ができます。また、舎内で発生した水分を効果的に排出し、床面状態を良好に保ちます。
    • (タイマー制御では)強制的に換気することで、舎内の空気性状を良好に保ちます。
    • 換気扇の周期的なON/OFFを設けることで、鶏群がより活発になります。

    【最低換気時の換気扇が止まった際の影響】
      最低換気注1に換気扇を停止させた場合の空気性状への影響を示したものです。

    0 5分後 10分後 15分後
    アンモニア 15ppm 35ppm 50ppm 80ppm
    二酸化炭素 300ppm 1500ppm 2600ppm 3500ppm
    湿度 68% 78% 86% 97%

    ※ 換気扇の停止時間が長くなるにつれて、空気の性状は悪化していきます。それに伴い、鶏の呼吸・免疫システムが損なわれます。

    注1:最低換気とは、空気性状を保つための換気方法です。「Y−5.換気システム紹介」をご参照下さい。

    具体的には、1.タイマー制御で換気扇(有圧)を稼動させる方法と、2.温度センサーで換気扇を稼動させる方法があります。

  4. タイマーで換気扇を制御する場合
    • タイマーで稼動させる換気扇にはシャッターを必ず設置して下さい。
    • ・ 換気扇はタイマー用とセンサー用の2系列を用意して下さい。温度センサーは鶏舎内の過剰な温度上昇を防ぐための補助 システムとして併用します。
    • 換気扇の排気能力を確認して下さい。舎内の空気交換を8分から5分間に1回行える能力を持つ換気扇を用います。
    • 夜間でも舎内温度が下がりきらないように、入気口の開口幅を慎重に決定して下さい。
    • 入気口は鶏舎上部に向けます。天井がある場合は、風向板を調整し、冷気が天井に跳ね返って直接雛に当たらないようにします。
    • 全ての段階において、入気口での必要な風速を確保しなければいけません。
    • 暑熱期を除き、鶏の高さでの風速はなるべくつけないようにします。
    • 最高最低温度計を設置し、夜間の最低温度が基準管理温度を下回っていないことを確認して下さい。
  5. 温度センサーで換気扇を稼動させる場合
    • 基本的な運用方法はタイマー制御の場合と同じです。
    • 換気扇稼動時間は、タイマー使用時のように正確にはいきませんが、それに近づける工夫をして下さい。
    • 夜間は、センサー設定温度を上げたり、入気口開口幅、換気扇台数および回転数などを調整したりして、舎内最低温度が基準管理温度を下回らないようにします。
    • 舎内温度が上昇した場合に備え、別系列のセンサーを設定しておきます。
    換気システムの連続的な運用例
    温度が上がり続ける場合は、さらに夏場用換気扇が動き出す
    +1.5℃ 最初の夏場用換気扇が動き出す(最低換気システムは、止まる)
    +1.0℃ 最低レベルのファンに加えて第二段階のファンが動き出す
    +0.2℃ 最低レベルのファンが常時動く
    基準管理温度 ―――――――
    −0.2℃ 最低レベルのファンがサイクルタイマー制御で動く。
    作動時間は、 1換気サイクル中で20%の時間
    (1サイクルが5分間として、1分ON・4分OFF、10分間なら2分ON・8分OFF)
    −1.0℃ ヒーターが作動する
  6. 温度の確認
  7. 鶏舎内の温度の記録は、最高最低温度計だけでなく、自記温度計を用いて記録して下さい。夜間の温度推移が分かり、今後の設定に生かされます。

    換気扇の稼動状況および舎内温度推移の変化を確認するために、分単位で記録できる自記温度計を設置し、後で分析できるようにして下さい。

cobb500ブロイラーマニュアル

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