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COBB500種鶏マニュアル

W.成鶏期の管理(24週令からアウト)

産卵ピークに向けた飼育管理とアウトまでの産卵持続を心がけます。

W−1.温度・換気管理

鶏舎内温度は18〜20℃が理想です。 新鮮な空気は高い生産性(産卵・残存・受精・床面管理など)につながります(冬場・夏場の管理は、換気と温度の項参照P53〜)。

W−2.給餌管理

成鶏期は特に残存羽数に対しての給餌・計量管理が重要になってきます。

  1. 成鶏飼料への切り替え
  2. プレブリーダーは、産卵に備えて卵巣、卵管の発達を促進する飼料です。
    成鶏用前期飼料は、初産から35週令頃までの重要な飼料です。
    成鶏用後期飼料は、産卵後半の卵重を大きくしない為と卵殻強度を保つための飼料です。

  3. 産卵期間の給餌管理
    1. 給餌スペースと配餌スピード
      • 最低でも雌1羽当たり15pの給餌スペースが必要です。
      • 配餌スピードは育成期同様に3分以内にして下さい。
    2. 成鶏期は鶏糞が堆積していくので、給餌器の高さは、常にそ嚢の高さに合わせわせるよう調整します。
  4. 20週から5%産卵までの給餌量の設定
  5. 育成期後半(第三ステージ:17週〜)から初産開始までは6〜7%の増体率を維持します。そのため、急激な増量によって過肥を起こさないようにします。 ただし、初産から産卵ピークまでの増体は約20%必要です。
    初産以降は週令管理ではなく、日令管理となります。
    特に給餌量、産卵率および平均卵重の日令管理が必須です。

    1. 初産までは週間5〜7g/羽の増量を行います。
    2. 初産を迎えた翌日には5〜7g/羽の増量を行います。
    • 初産からHD5%産卵まで7〜10日間を目安とします。
    • HD5%から産卵ピークまでは約6週間を目安とします。
  6. ピーク給餌量の決定
  7. ピーク給餌量は、過去の同時期餌付けロットの給餌量と飼料内容を参考にして予め想定します

    5%産卵からピーク産卵までの給餌量の設定
    1. 5%を通過後から産卵の上昇に合わせて増量を行います。
    2. 10%毎に5〜7gを増量します。
    3. 同給餌量は最大3日までとし、産卵率が60〜65%に達するまでは、計画通りに増量を実施してください。
    4. 産卵開始後、給餌量を増加しますが、産卵率が60〜65%に達したら最大給餌量を与えて下さい。 舎内温度が20℃前後の場合、ピーク給餌量は1羽当たり170〜173g(470〜480 Kcal)が目安です。
    5. 給餌量増加に伴い、飲水量は増えます。
      • 最低でも給餌量の2.0倍が消化に必要です。
      • 鶏舎の前・中央・後部で給水器の水圧・水位が均一であることを日々確認して下さい。
      • 鶏の?嚢が充分に柔らかくなっているか鶏舎前方部・中央部・後方部の鶏を捕まえて触診確認して下さい。
      • 配水管に水量計を設置して、日々確認することが重要です。
  8. 給餌減量開始時期の目安
  9. 給餌減量開始時期の目安は、5日間の平均産卵率が減少した時点と判断します。


    図を拡大する

    5日間の平均産卵率が86.2%から85.9%に減少した時点で減量を決定します。よって212日令から減量を開始します。
    * 気象条件や人的要因などによって産卵率の変動がある場合は、この限りではありません。

  10. 給餌量減量の仕方
  11. 60週令時における給餌量がピーク給餌量の86%になるように減量を計画します。
    ただし、温度などの環境要因がある場合はこの限りではありません。

    例:ピーク給与量が27週令時170g/羽の場合
    60週令給与量 170g×86%=146.2g
    飼料減量量 170g−16.2g=23.8g
    週間の飼料減量量 23.8g÷30週間=0.79g/週 (31週〜60週=30週間)
  12. 卵重
  13. 卵重は毎日測定し、週間平均卵重を出します(生産指標Tをご参照下さい)。

    測定方法

    毎日、午前の2回目に二黄卵と極小卵(ウズラ卵大)及び軟卵を除く200個以上の平均卵重を算出します。 卵重は、給餌量の過不足、飲水量不足、健康状態を知る貴重なデータです。 卵重の変化には充分注意を払います。

    卵重が重すぎる場合 飼料の過給が考えられます。
    卵重が軽すぎる場合 飼料の不足、飲水量の不足、疾病
    内部寄生虫の発生、不適切な温度管理不適切な換気管理等が考えられます。
    1. 成鶏期についても補助ホッパーを使用し、全群に3分以内の配餌をし、採食にムラのないようにします
    2. 採食ムラは、体重のバラツキを生じ、卵重のバラツキと産卵の低下を招きます。
W−3.給水管理
  1. ラウンドドリンカーは、最低60〜70羽/1個必要です。
    ニップルドリンカーでは、最低5羽〜7羽/1ニップル必要です。 羽数、必要個数、ニップルドリンカーの水圧などは各メーカーに確認してください。 鶏の?嚢が充分に柔らかくなっているか鶏舎前方部・中央部・後方部の鶏を捕まえて触診確認して下さい。
  2. 成鶏期間中の制限給水は、卵重の減少、産卵率の低下原因になりますので、常に飲水出来る状態にします。
  3. ラウンドドリンカーの水位は1p、高さは鶏の頭部(鶏が給水器の下を通過出来る高さ)に調整します。 ニップルドリンカーの場合は、45度の角度で飲める位置にニップルの高さを設定し、充分な水量が出るよう水圧調整をします。
)ラウンドドリンカー
W−4.床面管理

湿りやすい時期です。常に乾燥に努めて下さい。

  1. 鶏の生理上、産卵開始時期が近づく頃から飲水量が増加し、床面が湿りやすくなります。敷料の追加や攪拌をします。
  2. ※ 床面は、湿ってしまってからでは攪拌が大変になります。 湿り始めたら攪拌して下さい。 農機具の軽量耕耘機ですると作業効率が上がります。

  3. 床面が悪化すると、しりゅう趾瘤症の原因となり、受精率、孵化率に悪影響を及ぼします。
  4. 夏期、冬期は特に床面の攪拌、改善を頻繁に実施します。給水器の水位、高さ、水漏れをこまめにチェックします。
  5. 固まってしまってからでは遅すぎます。 床面の凹凸は交尾活動に支障をきたします。
W−5.ネストの取扱い

健康な雛生産の為の重要な管理です。清潔な種卵の生産、巣外卵の防止等に努めます。

  1. ネストの設置
    1. プライベートタイプ
      ネストの数は4〜5羽当たり、1穴とします。 1穴当たりの大きさは、30×30×30pです。
    2. 集合タイプ
      ネスト数は、メーカーにより異なります。 1穴当たりの羽数を確認してそろえて下さい。
  2. 設置時期
    1. 立ち上がり鶏舎のネストは、遅くとも17週令までには設置します。
    2. 移動鶏舎では、移動までに設置を完了して下さい。
オートネストの配置

配置は給餌器→給水器→ネストの配置が理想的です。
(鶏の行動様式:採食→飲水→産卵)

配置図
中央一列ネストの場合 間口の広い鶏舎で2列のネストを使用する場合 設置途中の集合ネスト例
W−6.巣外卵防止対策
  1. 巣外卵防止対策として、5週令頃から止まり木等を設置し、訓練させます。 下図のようなタル木などを使って馬を作り鶏が乗れるようにします。
  2. タル木
  3. 舎内照度のムラをなくし、ネスト内に光が直接入ってこないようにします。
  4. 産卵初期の巣外卵は、見つけ次第ネスト内に入れ、雌をネスト内に誘導します。
  5. ネストへの誘導を訓練するために、ネスト設置後、採食が終わった頃から鶏舎の巡回をします。 舎内の壁際から歩き始め、鶏をネスト側に誘導します。
  6. スラットの高さは床上45cm、幅は60cm以上、勾配5%を推奨します。
  7. シングルネストの場合
    ダブルネストの場合

    初産以降は、巣外卵を早期に見つける事もでき、産卵直前の鶏もネスト側にいく事で巣外卵の防止につながります。

  8. 種卵採取前であればネスト内の鶏を驚かさないように自動集卵機の運転回数を減らし、運転は午後に行います。また、ネスト内に清潔な敷料を入れ鶏に安心感を与えることも有効です。
W−7.種卵の取扱い

健康で良質な雛を生産する為には、病原菌やウイルスの付着していない清潔な種卵が必要です。
 産卵後の卵殻に付着した細菌は、2時間もすると内部に侵入します。
 次の項目を厳守して、種卵の衛生的な取扱いを実施して下さい。

  1. 集卵
    1. 集卵毎に手指を洗い消毒します。
    2. 集卵は、1日最低4回以上行います。
    3. 産卵開始頃は、巣外卵が多いので、特に1日6回以上拾います。 これは巣外卵対策、食卵癖防止対策上からも重要です。
    4. 集卵トレーは、常に水洗・消毒したものを使用します。
  2. 種卵消毒:集卵後速やかな消毒をします(2時間以内)。
    1. ディッピング法
    2. 一定温度の薬液槽に種卵を浸け卵殻表面の殺菌・消毒を行います。

      手順
      a. 種卵ケースが入る容器にお湯を入れる。 通常湯温は、42〜43℃  夏期43〜44℃  冬期41〜42℃ 攪拌装置、湯温調整装置が必要となります。
      b. 消毒薬(逆性石鹸液)を 1000倍に希釈します。
      c. 種卵を 2分間、浸漬します。
      d. 薬液から取り出して送風機で乾燥させます。

      注意点
      a. 湯温の変化に、充分注意します(ディッピング液の温度は、厳守します)。
      b. 浸漬時間は、厳守して下さい。
      c. 薬液の交換時期を厳守して下さい。
      交換目安・・1,000個当たり100gの薬液
    3. その他の消毒方法
    4. 酸化剤(活性酸素)やオゾンを使用した消毒方法もあります。

  3. 農場での貯卵
    1. 消毒後、速やかに貯卵室に入れます。
    2. 貯卵温度は16〜18℃に保ち、湿度は70〜80%を維持します。
    3. 貯卵室内の空気を攪拌し卵殻表面の結露を防止します。
    4. 貯卵室の温度(最高最低温度)、湿度は毎日記録します。

      *貯卵室における種卵の乾燥や結露防止の為に、出入り口にビニールカーテンなどを取り付けて、急激な温湿度の変化を防ぎます。
  4. ネスト内の衛生
  5. 産卵期間に入ったら、ネスト内は汚れやすくなり、種卵汚染の原因になります。

    1. ネスト内の敷料は常に清潔に保ち、2週間に1回は交換します。
    2. オートネストの場合、マット掃除を最低1ヶ月に1回行います。
    3. 自動集卵機の集卵ベルト、ターンテーブルの清掃消毒を定期的に行います。
  6. その他
    1. 集卵後の卵に急激な温度変化を与えないで下さい。
    2. 輸送にあたっては、卵に衝撃を与えないで下さい。
    3. 孵卵舎での貯卵温度は、通常14〜16℃に保ち湿度は70〜80%を維持します。 長期貯卵の場合は、温度・湿度の調整が必要です。
    ○成鶏期管理のポイント
    1. 適正な給餌の増量と適正な照度!
    2. 産卵率60〜65%時点での最大給餌量の設定!
    3. 日々の産卵率と卵重のチェック!
    4. 給餌量の適正な減量幅の把握!
    5. 雌雄体重と増体率のチェック!
    6. 適正な舎内温度と換気量の確保!
    7. 床面管理の徹底!
    8. 清潔なネストの管理!
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